【ゲーム市場調査:世界編】主戦場はアジアか。2つのデータから見る巨大市場の実態。

ゲーム市場の成長と変化が著しい。

2000年初頭に盛り上がりを見せたコンソール機の販売量は低下する一方で、スマートフォンの普及と共にモバイルゲームは世界全体で熱気が高まっています。

2019年3月にはGoogleがゲーム市場へ本格参入することを発表するなど、新規参入業者も目立つゲーム業界。

さらに、ARやVRの普及が進めば、さらなる巨大市場となるのは間違いないでしょう。

本稿では一般公開されているオフラインデータと、マーケットインテリジェンスプラットフォームSimilarWebのオンラインデータ、この2つを用いて世界全体におけるゲーム業界を解析していきます。

オフラインデータ:業界の視線はアジア太平洋地域へ

伸び悩むコンソール機販売

1983年に任天堂株式会社より発売され、一世を風靡したファミリーコンピュータ。通称ファミコン。

その後、株式会社ソニー・コンピュータエンターテイメントより発売されたプレーステーションや、マイクロソフトが開発したXBOXなど、所謂コンソール機と呼ばれるゲーム専用機は世界全体で流行しました。

しかし、その成長に陰りが見えます。

コンソール機販売量

コンソール機の販売量は減少傾向。

後述しますが、スマートフォンの普及にモバイルゲーム市場の成長により、マーケットシェアを奪われていることが要因となっている可能性が高いです。

スマートフォンの普及に伴い、コンソール機を用いたゲーム産業の見通しは暗いかもしれません。

世界全体でソーシャルゲームの流行が収まらない

ゲーム市場において、コンソール機販売量の減少と裏腹に売上を年々増加している業界があります。

それは、ソーシャルゲーム業界です。

世界のソーシャルゲーム売上高

WebブラウザやSNSなど、ゲーム専用機以外のプラットフォームにて遊べるソーシャルゲームの売上高は年々上昇。

特に、スマートフォンの普及に併せ、モバイルゲームの売上は急上昇しています。

アジア太平洋地域がソーシャルゲーム業界最大規模の市場へ

世界全体で活況している、ソーシャルゲーム業界。

中でも注目が集まる地域があります。それは、アジア太平洋地域です。

ソーシャルゲーム人口が総人口に占める割合

上の図が示す円の大きさは、ソーシャルゲーム市場の総売上高を表します。欧州、北米と比べ、アジア太平洋地域は圧倒的に市場規模が大きいです。

この背景には、北米人口の4倍、欧州の5倍もある人口の多さがあります。このマーケットサイズの巨大さが、世界から注目が集まる理由です。

ただし、アジア太平洋地域はインターネット普及率は依然として低く、48.1%。これに伴い、総人口に対するソーシャルゲーム人口はわずか28.3%。

現状、総人口に対する約70%はまだ未開拓市場となります。

今後、スマートフォンとインターネットの普及がソーシャルゲーム市場にとって、アジア太平洋地域への売上拡大の鍵となりそうです。

コンテンツと海外展開を求め、M&Aが多発

この成長著しいゲーム市場で勝つべく、世界各国の企業がM&Aを積極的に進めています。

コンテンツ/海外展開を求めてM&Aがここ数年で多発

ゲーム企業だけでなく、WaltDisneyやソフトバンクグループなど、様々な業界の企業が市場奪取に向けたM&Aを促進しています。

まとめ

オフラインデータのまとめです。

  • 世界全体でコンソール機の販売量は減少トレンド
  • ソーシャルゲーム売上高が年々増加
  • 今後市場が急成長するのはアジア太平洋地域
  • 巨大市場占拠に向け、各国の企業がM&Aに励む

インターネットがつながれば、所構わず遊べるソーシャルゲーム。質の高いゲームの種類は年々増え、消費者を飽きさせません。

この市場でシェアを獲得するためには、市場の本質を突き止める必要があります。

そのためにはオフラインデータのみならず、オンラインにおけるマーケティングや情報収集が欠かせません。

ここからはマーケットインテリジェンスプラットフォームSimilarWebを使い、オンライン上におけるゲーム市場のトレンドを解析して行きます。

オンラインデータ:各国で異なる市場トレンド

データ抽出方法

SimilarWeb独自のアルゴリズムから抽出した”ゲーム”カテゴリーにおいて世界全体でアクセスされた情報のみを抽出。

*SimilarWebのデータは実データではなく、SimilarWebのアルゴリズムによって集計した類推データになります。そのため、記載されたトラフィック等のデータ数値は実データと異なる可能性がございます。

デスクトップにおける平均滞在時間が増加傾向

月間平均約50億もの訪問数があるゲーム市場。

SimilarWebが定めたゲーム業界における アクセストレンド:デスクトップ vs モバイル

トラフィック量は多いものの、過去18ヶ月間で見たアクセストレンドは特に目立った増減はなく、横ばいを推移しています。

この業界の特徴的な部分が、流入のデバイス割合。

スマートフォン普及に即してモバイルアクセス割合が高い他業界に対し、ゲーム業界はデスクトップにおける流入割合が多くなっています。

SimilarWebが定めたゲーム業界における トラフィックシェア:デスクトップ vs モバイル

さらにデスクトップにおけるエンゲージメントを深掘りしてみました。すると、デスクトップにおける平均滞在時間は増加傾向にあることが発覚。

ユーザーはデスクトップ上においてサイトに長く滞在する傾向が見受けられます。

SimilarWebが定めたゲーム業界における 平均滞在時間:デスクトップ vs モバイル

仮説ですが、モバイルの場合、アプリケーション上における滞在時間が長くなるために、流入数および滞在時間が伸びない可能性があります。

本稿ではアプリに関する解析は割愛していますが、SimilarWebはサイト分析のみならず、アプリのダウンロード数やDAU、ユーザー属性なども解析できます。

アプリ分析についての詳細はこちらをご参照ください。

続いて、どのサイトがシェアを占有しているのか。マーケットにおける流入シェア率を見ていきます。

注目が集まるゲーム実況プラットフォーム

世界全体において、アクセスシェアを多く獲得している上位10サイトの市場占有率を見ていきます。

SimilarWebが定めたゲーム業界における カテゴリーシェア

SimilarWebが独自のアルゴリズムでカテゴライズしたゲーム業界の中で最もシェアを占めていたサイトは、”twitch.tv”でした。

twitch.tv

twitch.tv

ゲーム実況プラットフォームである「Twitch(ツイッチ)」。提供元はAmazonであり、日々世界中のユーザーによるゲーム実況が中継されている。

詳細:Twitch about

twitch.tvに限らず、ゲーム業界トラフィックシェアTOP10にはゲーム実況プラットフォームが散見されます。

ゲーム業界トラフィックランキングTOP10 グローバル比較

他に目立つのは、ゲーム関連のメディア。また、3位にはオンラインゲーム作成プラットフォームのroblox.comがランクインするなど、様々なサービスが流入を集めています。

ゲーム実況ライブプラットフォームのへの流入増加、また昨今のE-Sportsへの注目が集まっていることからもわかるように、ゲームを「見る」ニーズが高まっています。

トラフィックが顕著に増えている国はどこ?

最後に、ゲーム業界において、どの国でトラフィックが多いのかを見ていきます。

全42ヶ国 ゲーム業界関連サイトトラフィックボリューム

上の図は、ゲーム業界におけるトラフィック量を濃淡で表した世界地図。色が濃いほどに、訪問者数が多いことを示します。

見てみると上からアメリカ、日本、ロシア、ブラジル、そして欧州諸国において流入量が多いです。全42ヶ国 ゲーム業界関連サイトトラフィックボリューム

訪問者数の数はインターネット人口に比例するため、自然と先進国において流入量が多い結果となっています。

では次に、訪問者数の推移を時系列で辿ります。まずは、トラフィック数上位3カ国の推移を見てみましょう。

ゲーム業界トラフィック数TOP3のトレンド

訪問者数TOP3のアメリカ、日本、ロシア。アメリカとロシアは若干の増加傾向、日本は減少傾向にあります。

3国とも、世界市場において流入量は比較的多いものの、特に伸びている様子がみられないことから飽和状態にあると推測できます。

では、市場が成長している国はどこなのか?前述したオフラインデータを使って、調査領域を絞ってみます。

ソーシャルゲームの売上状況から、今後アジア太平洋地域が伸びるとの情報がありました。

そこで今回はアジア地域の国に絞り、トレンドを解析。すると、明らかにトレンドを伸ばしている国を見つけました。

インドです。

ゲーム業界トラフィック数 インドのトレンド

ゲーム業界におけるインドのトレンドは増加トレンドにあり、市場へユーザーが集まっていることがわかります。

人口増加、ITの促進、GDPの増加など、多方面で成長著しいインド。ゲーム業界ではユーザーが集まっていますが、化粧業界ではまた違った特徴を露呈しています。

【化粧市場調査:インド編】2つのデータを使った市場解析レポート

【化粧市場調査:インド編】2つのデータを使った市場解析レポート

こちらはインドの化粧業界を解析した記事。オフラインデータでは市場規模は増加傾向にあるものの、オンライン上ではユーザー数の減少が見られます。

国の発展に伴い成長していく業界と伸び悩む業界。それらはオンラインデータを見ることによって判別することができます。

無料ホワイトペーパー

今回、各国の緻密なトレンド解析は割愛します。

日本、そしてアメリカでは深掘りした無料ホワイトペーパーを下記にご用意しています。リンク先の記事より、ダウンロードフォームに遷移できます。

ぜひ、ご一読くださいませ。

【ゲーム市場調査:日本編】2つのデータを使った市場解析レポート

【ゲーム市場調査:日本編】2つのデータを使った市場解析レポート

【ゲーム市場調査:アメリカ編】2つのデータを使った市場解析レポート

【ゲーム市場調査:アメリカ編】2つのデータを使った市場解析レポート

他国に関する解析結果等は、こちらまでお問い合わせくださいませ。データと共に、業界の特徴をご紹介差し上げます。

まとめ

以下は、オフラインとオンラインのデータから見えた本稿のまとまです。

  • 世界全体でコンソール機の販売量は減少トレンド
  • ソーシャルゲーム売上高が年々増加
  • 今後市場が急成長するのはアジア太平洋地域
  • 巨大市場占拠に向け、各国の企業がM&Aに励む
  • 世界全体におけるアクセストレンドは横ばい
  • デスクトップにおける平均滞在時間が伸びている
  • twitch.tvが最もアクセスシェアが高い
  • ゲームを「見る」ニーズの増加
  • ゲーム実況プラットフォームへのアクセスが高まる
  • インドにおいてゲーム市場が増加トレンド

ここまでのデータからわかるように、ゲーム市場規模は世界全体で拡大してきています。

E-Sportsへの注目、Googleの参入、AR/VRといった新たな技術。

人、そして技術が集約する場所には必ず資金が集まり、巨大なマーケットが生まれます。この巨大マーケットを解読して勝ち抜くためには、オフラインデータのみならず、オンラインデータも用いた解読が必要となってきます。

2つのデータを用いらなければ、市場の本質を突き止めることは難しいでしょう。

引き続き、SimilarWeb Blogでは2つのデータを活用し、様々な業界解析を進めて行きます。

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Yo Harasawa

Yo Harasawa

SNS広告を用いたディレクション、Marketing Automationを用いたMQLの生成、SimilarWebによるWeb解析に従事。 みなさまのデジタルマーケティング課題解決に寄与できるコンテンツを配信していきます。 記事内容に関しますご質問は、お気軽に弊社or私のTwitterまでご連絡ください。

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