【配車アプリレポート in USA】市場は成熟期へ?”データ”と”歴史”から配車アプリの今を解読。

アメリカが発祥の配車アプリ。

アプリを通して車を呼び、乗車、清算を行うサービスです。

アプリへの登録を行えば誰でも手配でき、またドライバーにもなれます。

本稿では、マルチデバイスマーケットインテリジェンスを提供できるSimilarWebを利用し、アメリカをメインにビジネスを展開している下記4社を解析します

  • Uber
  • Lyft
  • Juno- A Better Way to Ride
  • Via- Affordable Ride-sharing

市場同行、各社のジオマーケティング、そして海外展開。

アメリカにおける配車アプリの概況を見ていきます。

各アプリの特徴

まずは、それぞれのアプリにおける”違い“を簡単にまとめます。

Uber

世界82カ国に渡って展開され、1日平均550万乗車をする配車アプリ。タクシーを手配するよりも安価かつ便利に呼べる事が特徴的。

Lyft

アメリカ国内のみ利用可能。Uberと比較してドライバーへの待遇が良いとされる。例えば、Lyftドライバーは1ドルで洗車サービスを受けられる。

Juno- A Better Way to Ride

ニューヨーク州マンハッタンの110st以南を、一律10ドルで乗車可能。競合より10%程度低いコミッション徴収制度を取るなど、ドライバーに優しい。

Via- Affordable Ride-sharing

ニューヨーク州マンハッタン内の直線移動が一律5ドルで利用できる。長方形型の地域のため、利用価値が高い。

(参照記事:UberやLyft, Junoなどアメリカライドシェアサービス8種の最新状況レポート

ドライバーへの待遇、一律料金制度等において特徴が異なります。

ここからはSimilarWebを使い、アメリカにおける上記4つのアプリに関する使用状況を分析していきます。

市場は成熟期へ

SimilarWebの「アプリ分析」機能を使用し、下記条件を元に分析します。

  • 期間:直近1年間(2017年9月~2018年8月)
  • 調査対象国:アメリカ
  • デバイス:モバイル
  • 端末:Android

上記の条件に従い、各社のダウンロード数とDAU(デイリーアクティブユーザー)の推移を見ていきます。

※本稿のデータは実データではなく、SimilarWebのアルゴリズムによって集計した類推のデータになります。そのため、各グラフのトレンドは実データと異なる可能性がございます。ご了承くださいませ。

ダウンロード数推移

4つのアプリを比較分析すると、UberとLyftのダウンロード数が圧倒的に多いです。

ダウンロード数

Uberが一番多く、次にLyftと続きます。

直近1年で見ると両者のトレンドは横ばい傾向。

上位2社のダウンロード数が多く、JunoとViaの間に差が大きく開いているためデータが見えにくいです。

そこで、UberとLyftを除いた、JunoとViaに絞ったダウンロード数推移を見ていきます。

ダウンロード数(Juno, Via)

共に推移は横ばいですが、2017年末頃からViaのダウンロード数が伸び、Junoのダウンロード数を越しています。

DAU

続いてDAU(デイリーアクティブユーザー)。

数値が高いほどアプリの使用率が高いことを示す指標です。

ここでもまた、UberとLyftが突出しています。

DAU

推移もダウンロード数と同じく横ばい傾向。

ダウンロード数で見た時と同じく、JunoとViaのみに絞ったデータも見ていきます。

DAU(Juno, Via)

2017年9月から2018年3月にかけて両社とも増加トレンドにあり、3月にピークを迎え、そこからは減少傾向。

多少トレンドの変動があるものの、俯瞰してみると全体的には横ばい傾向です。

市場は成熟期に入っている?

ここまでダウンロード数とDAUを見てきました。

Uber、Lyftの2社が市場優位をとっているものの、継続的にトレンドが増加しているわけではありません。

またJuno、Viaの2社は、多少のトレンド変動が見受けられますが、突出した変化は見受けられませんでした。

2010年からサービスを本格的にスタートした配車アプリ市場。

2017年には配車アプリサービスに対するデモや、市場を牽引していたUberが批判を受けるなど、市場全体としては成熟し、次のイノベーションが必要かと思われる状況にあります。

データと歴史から見た州別における違い

ここからは各サービスにおけるWebページのセッションを州別に見ていくことで、 4社のジオマーケティングを見ていきます。

JunoとViaはニューヨークにセッションが集中

アメリカでは、州別によって配車サービスの展開方法が異なります。

SimilarWebの州別データを解析し、直近1年間の認知度の違いを見ていきます。

州別セッション数 州名

期間:2017年9月~2018年8月

州別セッション数の割合を見ると、大きく分けて2つのポイントがあります。

  • uber.com』『lyft.com』はカリフォルニアにおいてセッション数が最も多い
  • gojuno.com』『ridewithvia.com』のセッション数はニューヨークにおいて50%越え

アクセス解析から、『uber.com』『lyft.com』はカリフォルニアでセッション数が多い事が見受けられます。

一方『gojuno.com』と『ridewithvia.com』はニューヨーク州を中心にセッション数が多いです。

なぜ、州別によって差が出るのでしょうか?

歴史をみれば背景がわかる

2009年にUber、2012年にLyftがどちらもカリフォルニアにて創設。

しかし、Uberの運転手に対する待遇の悪さから批判を浴び、2016年にはニューヨークで抗議が行われました。

そんな最中、2015年ニューヨーク州で新しい配車アプリ・Junoがシェアを展開し始めます。

CEOのTalmon Marco氏は「ドライバーへ悪い待遇をする会社と差別化したい」の発言を元に、運賃の90%をドライバーに還元してます。

また、Viaもニューヨークで創設され「待ち時間を一分に短縮しつつ、低価格を維持する」と、CEOのDaniel Ramot氏はニューヨークのデータを引用して発言。

このような創設背景により、州別データに大きく差が出たと考えられます。

今後の動向は?

SimilarWebで、各社のグローバルセッションを見てみると、現時点において世界全体へセッションがあるのはUberのみです。

国別トラフィックシェア

※本稿のデータはSWのアルゴリズムに基づいたデータとなります。そのため、本来グローバルにセッションがあるサイトでも、 セッション数が反映されていない場合がございます。ご了承ください。

アメリカ市場が成熟してきている中、追い打ちをかけるようにニューヨーク市で配車サービスの車両台数増加を1年間許可しない法案が可決されました。

海外への市場展開が今後の成長のカギとなるのか。

はたまた、ViaやJunoのように州等にローカライズしていく戦略が功を奏すのか。

各社のマーケティングに注目が集まります。

まとめ

まとめると以下になります。

  • ダウンロード数はUberとLyftが圧倒的に多い
  • Juno、Viaのダウンロード数とDAUは肩を並べている
  • ドライバーへの待遇、利用しやすさなど、アメリカ市場もサービスの質を重要視している
  • アメリカ国内市場は成熟傾向ある

今回の調査により、アメリカでは先駆者のUberが市場を牛耳り、フォロワーであるLyft、Juno、Viaが後に続いている事がわかりました。

安定したユーザー獲得があるものの、全体として市場は成熟期に突入。

現在、世界展開しているのはUberのみ。他3社がどのように市場を拡大していくのか、注目です。

今後、他業界のアプリ分析も続けていきます。リクエストがございましたら、SimilarWeb Twitter上にリプライ、引用RTでコメントお待ちしております。

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ryo

ryo

イスラエルの最先端ツールを扱う株式会社ギャプライズにジョイン。新たに発足したMarket Intelligence RepresentativeのNo.2に就任。

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